International Fundraising Congress Asiaに参加しました

みなさんこんにちわ、アカツキ代表理事の永田賢介です。

6/26-28にタイのバンコクで開催された、ファンドレイジングに関する国際的なカンファレンス・ IFC Asia 2017に参加して、感じたことや気づいたことを、いくつかの項目にわけてFBの投稿でメモしたものを、こちらにも転載しておきます。
なお、セッション内容から考えたことは、自分が参加したセッションのタイトル毎に記載しています。

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■前提として

・僕は英語力がほとんど無いので、リスニングも内容の理解度が1〜4割程度です(差分はスピーカーの発音やスライドの量に依存する)。なので、ここでは話された内容を紹介するよりも、そこから得られた自分の意見を主に記載しておきます。また、もしかしたら全体像が見えておらず、多少の理解違いがあるかもしれませんが、ご容赦ください。後々スライドがWebに公開されるようなので、その翻訳もしてから報告会は開きたいなと思っています。

・アカツキにおける「ファンドレイジング」の定義とその推進は、「資金調達」ではなく、「仲間づくり」や「市民参画の機会提供」「寄付者が主役になる関係性づくり」です。そのため、中期経営計画で策定したうちの成果指標も、支援先団体の「獲得資金額」ではなく「寄付者数」。このスタンスは日本ではマイナーですが、実はヨーロッパやアジア(日本以外)では、寄付者主体のファンドレイズの方が寧ろスタンダードな価値観のようだ という話を、以前オランダのIFCに参加した松浦さんから聞いて、今回参加を決めました。結論から言えば広い世界に沢山の仲間を見つけることができ、本当に参加してよかったです。

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■参加者の層や雰囲気

・世界中から集まった約30カ国・400人の参加者、フィリピンやシンガポール、インド、香港、ベトナム、カンボジアなどのアジア圏はもちろん、イギリスやオーストラリア、アメリカなどからも。日本からは確か11名かな?基本、全てのプログラムは英語で進みました。基礎レベルで聞けない/話せないくせに無理やり参加したのは僕くらいだったんじゃないかしら。。。なお、ベンダー企業のブースはありましたけど、セッションでツールやサービスを売り込む様子は少なかったです。

・参加者の属性はやはり大手の国際NGOが多かった印象です。アムネスティ、セーブザチルドレン、国連ハビタット、WWFなど。次にそれぞれの国内で大手の財団、途上国から招待されたソーシャルアントレプレナーやファンドレイザー、あとはコンサルタントとか。ただコンサルは”agent”か”coach”つまり代理店かもしくはトレーニング機関が多いようで、それぞれのクライアントもやはり超大手なので、金額の単位も基本的にウン千万円〜億円からスタート。うちみたいに小規模組織に対して分析から実践までの伴走支援は見つからなかったです。市場が無いのだと思いますが。

・いわゆる各国の「グローバルエリート」に分類される人たちでいっぱいなのですが、皆さんすごいフレンドリーで対等、講師と参加者の縦の関係性はなくて、講師も普通に別のセッション参加するし、全方位的にディスカッションが起きる、優しく謙虚で学び続ける姿勢がある。事業規模や資金調達額を聞いてくる人は少なくて、団体の知名度や役職で対応が変わることもない、活動内容や理念・職能について対話を求める、余裕のある大人 って感じがしました。多文化が当たり前だから、互いの価値観や行動様式の違いに対する配慮や寛容性、「わからない」ことが当たり前であることの自覚。身の回りだと藤見哲郎さんとかに近いかな〜。憧れます。

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■主催団体と会場の場づくり

・主催はイギリスの組織「Resource Alliance」、毎年オランダで国際カンファレンスを開催しており、今回は初アジア。存在感はしっかりあって、いろんな場面で参加者をフォローしてくれるのに、スピーチ担当の理事以外はあんまり前に出てこないので内輪感が無い。かといって雑用的でもなく凛としており、ホスピタリティに溢れていました。

・会場は5つ星の高級ホテル、毎回の食事も参加費に含まれていて、ビュッフェ形式で自由に好きなものが食べられました。当然、ムスリムもいらっしゃるので、肉の表記やベジタリアンコーナーも充実、カレー、ステーキ、寿司、生野菜、点心、パン、その場でオーダーに合わせて茹ででくれる麺や、オムレツ作ってくれるコーナーも。参加費約8万円に対してお得すぎます。

・会場の通路・部屋のライティングから、スライドのシートに至るまで、コンセプトカラーの紫が使われていて統一感がある。90分間のセッションの間にちょこちょこネットワーキングタイムがあるけれど、「さあ名刺交換しようぜ!」みたいな雰囲気もなくて、無料のコーヒー・お茶サービスとおやつコーナーで自由に過ごせるので、休みたい人はホテルの部屋に戻り、繋がりたい人はスタンディングのテーブルで少し周りを見回せば話しかけられる。コミュ障も過ごしやすい多様性ですね。

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■Building a direct response programme: Getting started and growing a sustainable donor base

・対個人のファンドレイジングについて、1日中時間をかけて学んでいくマスタークラスのプログラムでした。重要なのは、組織の都合にドナーを巻き込むのではなく、組織のミッションと寄付者のビジョンが重なる部分を探すこと。寄付者が何を求めているのか、「役に立ちたい」「理解されたい」「大切にされたい」そういう気持ちを知り寄り添うことからファンドレイジングは始まると。

・寄付のモチベーションが上がり始めるのは35歳くらいから、それと資金的な余裕が一致するのはやはり50代くらいからで、70になってくると貢献のモチベーションは高いが資金的な余裕が減ってくるというデータも。

・また、”two step”という、寄付行動の手前に一つ行動の依頼を挟む概念(多分、心理学でいうフット・イン・ザ・ドアテクニックに近い)が何度か紹介され、Webであればランディングページからまず連絡する許可をもらい、そのあと電話営業につなげていく手法等が話されました。ただ、いわゆる王道はなく、マス向けのメッセージと顔を突き合わせたコミュニケーション、複数のチャネルや手法を組み合わせて進めていくのが良いと。

■Ask me Anything: Power-Up with Peer-to-Peer Fundraising!

・P2Pと呼ばれる、支援者を通じた・支援者がファンドレイザーになる企画づくりについて。具体的にはマラソンやチャリティのバーベキューパーティーなどで、大きくは「いつでも生活の中でできる企画」「外でのイベント企画」に分かれ、その中でもそれぞれが、「常に継続するもの」「特別な1日」に分けられると紹介されました。重要なのは特に生活の中でいつでもできるファンドレイジングで、そこで成功したモデルがイベント等にフィードバックされていくと。

・そして他のセッションの多くでも語られていましたが、対個人のファンドレイジングは質は落とさずとにかくしっかり時間をかけて丁寧にやるべきだという解説。個人の気づき→コミュ二ティ→収入の増加の順に成長するため、投資から回収までには3〜4年は見込んでおいた方が良いということでした。

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■Unravelling the complexities of Asian philanthropy

・これまでの西洋型のチャリティ・フィランソロピーから、アジアの市場を狙うグローバルNGOがどのような文化・人種的な背景でどのようなコミュニケーションの特性を理解すればいいかといううことが期待されたセッションでしたが、各国参加者からの意見が出てもディスカッションが平行線で、結局国ごとに違って難しい みたいな結果で終わったような雰囲気が…。

・アカツキはよくセミナーなどで、寄付者の行動原理を「GOOD(事業に対する共感や納得)」と「LIKE(人に対する信頼感)」の大きく2つに分けて更にブレイクダウンしていき、分析やヒアリングを行うフレームをで紹介するのですが、特にこのLIKEについては更に個人→複数人→支援者→団体ブランドの順に成長、またはGOODへの移行で構成され、かなりアジアの共助的な色が強いのではと仮説をたてているので、自分がディスカッションに参加する英語力がないのが悔やまれました。

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■Bright futures start with pocket money: Development of community-based fundraising in Indonesia

・「コミュニティファンドレイジング」という、家族や趣味のサークルなど、小さな単位の集団に対して営業をかけ、チームでファンドレイジングを行ってもらう手法(日本とは少し言葉の定義が違うような?P2Pとの違いが微妙)を、具体的なケースワーク交えて紹介。参加者が6名ほどしかいなくて緊張しました。

・ポイントとなった単語は”guerrilla”つまり、非正規生・同時多発的・臨機応変さ。この手法を使用する場合に「正式なレポート提出」と「コミュニケーションへの介入」を廃止したことが重要だった という話がありました。また、実際にファンドレイズするのはお金だけではなく、親切(つまりボランティア的行為)が、ある事例では半分を占めており、friend raising という言葉を重視しているという話で、講師と盛り上がりました。

■How journey mapping can modernize your organization’s engagement, communication and fundraising

・「ジャーニーマップ」(旅の地図)というフレームワークを使って、ユーザーエクスペリエンス(体験)を考える手法を、それをドナーエクスペリエンスに適用する方法を紹介したのち、ワークになりました。僕は以前、コンサルティング先であるソルト・パヤタスの井上さんがこれを見つけて教えてくださったので、やるのは初めてではなかったですが、事業者側の都合で顧客を動かすのではなく、一人の人の心に寄り添ってダイナミックに仕組みを組み替えていく事例に感動してちょっと泣いてしまいました。

・時系列で「感情」「関与」「登場人物」「使う物」などをプロットし、特に感情の面でキーとなる因子を探し、そこから働きかけを変えていく手法ですが、持ち帰って実践しやすいためか、参加者の評判も非常に高かったようです。ただ、実際に現場で使用する場合に、ケースやペルソナをどう選定すればいいかが難しいように思いますが、その辺りの技術の話はありませんでした。

・なお、ヨーロッパのIFCの方では、同じフレームワークから更に、寄付者の要望と選択肢ーーーもう一度寄付したい/金額を増やしたい/減らしたい/会員を辞めたいーーーなどを並べて、ファンドレイザーはいかにしてその主体的な選択のお手伝いができるのか、ということを考えるワークだったようです。

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■SOCIAL IMPACT AWARDS & GALA DINNER (SUPPORTED BY MARRIOTT)

・いくつかの賞が発表され、それぞれの受賞者スピーチとプロモーション動画がスクリーンに流されました。気になったのは貧困支援のための教育・職業訓練などのムービー。受益者やその家族(実在の人物か、複数のケースから作られたモデルかは不明)が、自分たちがいかに不幸な人生を送っていたが、その支援団体と出会ったことによってこんなにハッピーになったみたいなストーリーが当事者の声で語られ、美しい映像と大音量でまるで映画のようです。

・一般に受けのいい感動ムービーを作らねば、お金が集まらないことはわかるけれど、正直僕は、貧困ポルノ感は拭えず、支援団体と受益者の間に壁もしくは上下関係があるように見えました。不幸な当事者へのラベリングが、短期的には誰かを救っても、長期的には世界を分断することもある。日本でも広がりつつある格差、確かに支援は重要だけど、では自分の友人のシングルマザーを「助けを求めるかわいそうな人」として発信できるだろうか。どんな情報だって加工が必要だし、白黒つけられない問題であることはわかっているけど、この矛盾に見て見ぬ振りせず、迷いながら行動しづつける姿勢がファンドレイザーに求められているのかなと、他の日本人と話し合いました。

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■What giving does for the giver

・「THE GIVING WAY TO HAPPINESS」(寄付する人が幸せになれる)というような本を書いた著者によるセッション。アカツキでは寄付することによる幸福度の変化などを調査したいと2年前くらいから思っているのですが、なかなか時間・資金的に進められていません。それゆえ今回一番興味を持っていた内容の一つでした。

・途中重要な折り返し地点になったのが、インドのファンドレイザーから「与える人が幸せになるとおっしゃっているが、実際にインドには多くの物乞いがいる。しかし、彼らにただお金を渡すことは彼らを不幸にするだけであり、持てる者の自己満足ではないか」みたいな投げかけをしたところでした。日本でもイベントにいそうなちょっとめんどくさいおじさん風でしたが、言っていることはとても重要。(この方は前日夜にファンドレイザー大賞を受賞していました)

・ざわざわする会場と困るスピーカーでしたが、そのあと複数の参加者がディスカッションに介入、そのうちの1人の「何か得ることを期待して寄付をしている時点で、その人はgiverではなくreceiverではないか?」という発言が本質だと感じました(takerと言ってもいい)。つまり、寄付することで人は幸せになれる ということは近年研究データで実証されつつあるけれども、その期待値を寄付者に語って寄付依頼を行うことや、広告的にムーブメントにするのではなく、NPO側が寄付者のためを想い、結果論としての変化を信じて働きかけるために持つべき理論ではないか と。そうでなければ、しばしば支援は搾取になってしまうからです。

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■What motivates and frustrates funders

・助成財団と助成を受けて事業を進める団体の両者が登壇し、それぞれどのような事を考えているのか、両者の間でどのようなコミュニケーションを図っていくべきかが語られました。スライドがすごく少ないトークセッション形式だったので、ほとんど内容の聞き取りが追いつかなかったのですが、他の日本人に聞いたところによると、日本で説明される助成金の注意点、例えば、助成元にもプログラムの背景や意図があるので、申請前に担当者に電話してしっかり確認するなどの話があっていたようです。

・聞き取れたのは、スタートアップでは、新しいもの・よく分からないけど面白いものに投資を行っているという話、そしてインパクトは長期的視点かつ、受益者の変化などを定性的に見ることの重要性が語られ、現在日本で注目されているソーシャルインパクトの定量評価やロジックモデルに関しては、他のセッションやネットワーキングでの参加者同士の会話も含め、関心を持っている人は殆どいないような雰囲気でした。もしかしたら、もう当たり前になり過ぎているのか、ずっと昔に通り過ぎたからなのかもしれませんが、個人的な仮説では、そこに「個人」が見えるかどうかが、ヨーロッパやアジアの人たちの興味の分かれ目のような気がします。

■Fundraising strategy in seven steps

・7つのステップ!といういかにもコンサル屋っぽいタイトルのセッション。いくつか具体的なフレームワークを紹介してくれましたが、どれもPPM・ROI分析とか、右脳→左脳→右脳のメッセージングなど、ビジネスのものを非営利向けにカスタマイズしている以外は、特に目新しいものはありませんでした。ただ参加者の反応は良く盛り上がっていたようなので、国際的な大手のNGOも団体によってはあまり内部分析に力を入れていなかったのかもしれません。

・戦略設計のフレームに、ドナー「ピラミッド」のような三角形の頂点を目指させるものではなく、「漏斗」や「バスタブ」など、逆三角形が使われていたのが印象的です。以前は冗談半分で「ドナーアリ地獄」なんて言っていましたが、他の表現も見つかったので、今後取捨選択しながら自分のセミナー資料や分析のフレームに活用していけたらと思っています。

■CLOSING KEYNOTE

・武術家かつ俳優として著名なジェット・リー氏が創設した、中国最大の財団「One Foundation(壹基金)」が登壇。彼らのビジョンは「すべての人がフィランソロピーに参画できること」、ミッションは「それらの人々が参加できるためのプラットフォームづくり」であり、社会課題解決や事業支援がメインではないと明確に位置付け、ファンドレイジングとは市民による社会参画のための手段だと繰り返し語られており、いたく感動し勇気付けられました。この一言を聞くだけでも、タイにきてよかった。

・また、世界中のトイレの公衆衛生改善を目指すソーシャルアントレプレナーのおっさん(すごい人だけど敢えて敬意を込めて「おっさん」と呼ぶべきだと感じた)の、プレゼンのユーモアのすごさ。自分をMr.Toiletと称し、スライドに載せる自分の写真はネタだらけでユーモアに溢れている、いわゆるTED的なスマートなトークではなく、ヘラヘラふらふら揺れながら話すのだけど、世界中のセレブが彼の魅力に惹きつけられて協力しているのも頷けました。coolよりもclever、ガチガチに真っ向からぶつかるだけでなくてかろやかに岩盤を突破していく、ただポジティブなだけでなく、ネガティブな事実もまっすぐ見る誠実さと真面目さ、ああいう姿勢を目指したいなと思わされたのです。

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■まとめとこれから

・今回のIFC ASIAは全体的に”Donors Journey”支援者中心の物語が、どのセッションでも繰り返し語られていたように思います。「ストーリーを語ることの重要性」は日本でもしばしば耳にしますが、ともするとそれは、起業家やファンドレイザーの自分語りばかりになってしまっていないか と、相対化した時に感じるのです。これは自戒も含めであり、今回の参加を通じて自分たちのファンドレイジングでもやりたいこと・やらなければいけないことが沢山出てきました。

・ただ、支援者中心のファンドレイジングも決して見解は一つではないようです。セッションやネットワーキングで隣になった外国の人にアカツキの自己紹介をする際に、「自分たちは支援者の数を重視している」と説明すると、みんな「そうだね!同感だよ!」と言うまでは同じだけれど、その後「金額は後から上げてもらえばいいからね」という人と「人々の関心と参画が重要だよね」という2種類のリアクションに分かれます。もちろん、どちらの価値観も大事なのですが、どうもこのあたりの感触は、その人の出自やキャリアがアッパークラスで”noblesse oblige ”的なのか、ミドル〜ロウアーで” grass roots”なのかと何らかの関係がありそうな。

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・今回実は一番気になった単語は”horizontal”でした。前後の文脈から推するに、「対等な関係性」について話がされていたようです。ファンドレイザーを始めとした非営利やSBのプレイヤー側は、時に意識的・無意識的に関わらず、被支援者と上下の関係をつくりがちのように思います。ではどうすればいいのか、僕が考えているのは、支援者である側の人間の中にある「被支援者性」つまり困りごとの自己開示です。貧困者を支援するNPOの人間だって、親の介護や兄妹の障がいや引きこもり、子どものいじめ、職場の上司や夫婦の関係、自分の体調管理などで困っていることはあるはず。言行一致しようとする姿勢は大事だと思うけど、誰も完璧なキラキラ生活でFBを埋め尽くさなくても良いのでは。お金は無いけど子沢山で夫と仲良い経済的貧困者と、お金はあるけど夫とセックスレスどころか会話も無い関係性の貧困者、誰だって少し支えたいし支えられたいのだから、互いに相談し合う友人としてのつながりを見いだすことができるはずだと信じています。もちろん、元引きこもりで家族やパートナーや友人を自殺で失った僕も含めて。

・基本的に観光にも異文化交流にも、その他諸々ほとんど好奇心が湧かない引きこもり保守派の僕ですが、さすがに今回を経て、やっと本格的に英語を勉強する理由が出来てしまいました。同じ志を持つ仲間と意見交換ができない、日本の背景やアカツキの持っている知見をシェアできない、そして優しくしてくれる人たちにしっかりとお礼の気持ちを伝えられないことに申し訳なさを感じます。5年後にはあの場所でスピーカーとして登壇できるよう、地道に努力していこうと思います。グローバルな活躍をしたい!みたいなモチベーションは全然無いけど、自分たちには何かの責任があると思う。それに、多分もう日本国内でサバイブしていく時にも生活レベルで英語から逃げられないだろうし。

・最後に、日本から参加した皆さんにここで深い感謝を伝えたいと思います。英語ができずにちょろちょろ付いて回った僕をフォローしてくださった方、地方の小規模団体の取り組みに関心を持ち話を聞いてくださった方、セッションで得た学びを元に深夜までディスカッションしてくださった方、リスペクトできるファンドレイザーの姿勢を見せてくださった方、観光のリードをして皆の雰囲気を作ってくださった方。

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・その中でも特に、認定ファンドレイザーの会で地味系コミュ障ファンドレイザー(笑)として出会い、「寄付者の想いに寄り添うフレンドレイジングとは~寄付者の心理や幸福度の変化を感じよう~」というタイトルで、一緒にFRJ2016に登壇した松浦純子さん。今回 IFC Asia に誘ってくれ、日本のアンバサダーとしてFBグループやランチ交流の機会を作ってくれ、事務的な手続きの通訳もサポートしてくれました。

・FRJ2017でもゲストとして登壇したイギリスのStephen、インドのUsha、中国のVincent、CFRE(国際認定ファンドレイザー資格機関)や、今回主催の Resource Alliance のメンバーと彼女がしっかりコミュニケーションをとって、「Junko」として記憶されブリッジパーソンになってくれていることは、日本のプレゼンス上、とても有難いことだと思います。アカツキのフェロー(正会員)になってくれるという申し出もあり、イギリスに行ってからもまたSkypeで話したいと思っています。

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[写真:永田横が松浦さん]

とりあえず、長い長い覚え書きを吐き出せてほっとしています。本当は見て感じたことよりも、これからやりたいことの方が沢山出てきたのですが、それはここで高らかに宣言するよりも、日常の実践の中で、まずは同僚職員の雪松さんとしっかり話し、理事・そして支援者の皆さんと一緒に少しずつ形にしていきたいと思います。これからも、”before sunrise”アカツキ(暁)をどうぞよろしくお願いします。興味を持った方は来年の IFC Asia でお会いしましょう!

– Akatsuki VISION –
「持ち寄って働く、寄り合って暮らす。それぞれの『私たち』に拓かれた社会へ。」
– Akatsuki MISSION –
「参加と協力の仕組みを育てる」「試されない関係性を広げる」

おまけ:360度写真

*本ブログの写真には、お宝エイドの三井さんからお借りしたものも含まれています。ご提供、ありがとうございました。

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