【14歩目】業務管理のコミュニケーションツール

こんにちは、NPO法人アカツキ代表理事の永田賢介です。ブログ『NPOの内部コミュニケーション〜ひとりでできぬもん!』、14回目の今回は久々にツールの話にしたいと思います。

「コミュニケーション」というと、どうしても「対話」や「議論」という言葉でやりとりするイメージが浮かびがちですが、実際には「情報・知覚・感情・思考の伝達」という簡単な定義で説明されていることも少なくありません。

業務における組織内部のコミュニケーションは、対面で言葉によるやりとりが必要なこともあれば、もっと簡単なメモで事足りることもあるでしょう。タスクやスケジュールなど、業務管理を行う場合は、例えばアカツキでは以下のようなツールを使用しています。


■Google カレンダー

コンサルティング先への訪問や、セミナーの開催、その他のアポイント、内部のミーティングまで、事前に日時が確認できるものは、全てこれに入れています。事務所に常駐していることが少ない職種なので、いつ(When)/誰が&誰と(Who)/どこで(Where)/何をしているか(What)を、簡単に把握できるようにしています。

Calendar

担当者や、大きな事業であれば案件ごとに色を変え、パット見でわかるように。また、週休2日をシフト制で取得していることもあり、他スタッフの予定を把握して抑えてしまいたい時にも有効です。

連携しているアプリをスマホに入れれば、手帳が無い時でもいつでも予定を確認・追加でき、わざわざ会議を経なくてもメンバーとスケジュール共有ができます。


■Trello(トレロ)

カレンダーで管理するような大きな予定ではなく、細かく分解された「タスク(作業)」レベルのものを共有するためのツールです。海外のサービスであり英語なのが気になりますが、全く同じようなサービスで Joot(ジョートー) というものもあります。

このタスク管理ツールの良いところは、メンバーやプロジェクト、期限等の細かい設定をすることが出来ることと同時に、逆に細かい設定をしなくてもシンプルに使いやすいところです。ひと目で、誰が、どの事業の案件が溜まっているかがわかるので、互いに状況把握とサポートがしやすくなります。

trello

また、終わったタスクをすぐにアーカイブ(削除)するのではなく、[ 終了 ]という項目をつくってそこに移動させていくことで、「今日はこれだけ仕事終わった!」という達成感を得られるのも良いところです。(終わってない仕事にばかり目が行くと、気が滅入りますよね?)


■週間業務予定管理表(自作)

こちらは、クラウドITツールではなく、自団体の中でExcelを使って作成したフォーマットです。1週間の業務を週の頭、または前週末に書き出しておくことで、全体の工程をイメージし、また、無理や漏れがないかを相互にチェックすることもできます。

weekly

ポイントの一つは、「細かく設定し過ぎない」こと。アカツキは1日のうちにやることを、10時〜、13時〜、15時〜、17時〜の4つにだけ分けて埋めることにしています。例えば「会計入力作業」「◯◯(団体名)ヒアリング」「事務局ミーティング」「事務局ミーティング」というように、ざっくり把握することにしています。それより小さなものはタスクで管理すれば良いからです。

ふたつ目のポイントは「空欄を作らない」こと。空欄があるということは、先の予定、ひいては自分の仕事の進捗や状況を把握できていない ということにもなります。逆に言えば、空欄を埋めていくことで、それまでは「とにかく忙しい」という感覚的だったものが「この原稿だけは来週に回すか誰かに手伝ってもらう必要がありそうだ」という、具体的で他のスタッフにも共有できる情報になっていきます。


もちろん、一般的には他にもサイボウズLiveチャットワークなどの様々な、クラウドITツールが存在していますが、アカツキは色々試行錯誤を経て、現在はこれらのツール+FBグループやLINEのチャットをたまに使用する程度に留めています。(もちろん、人数が増えてくればまた変わっていくのでしょうけど。)

皆さんの組織では、どのようなツールを使用している/したいと思っているでしょうか。ツールはあくまでも手段ですが、簡単なことは簡単に共有することができれば、本当に時間を割くべきこと(例えば、ビジョン/ミッションの話し合いや、中期計画、支援者とのコミュニケーションなど)に集中することができます。

誰もが忙しくてついピリピリしてしまいがちなNPOオフィスの毎日。メリハリをつけてゆるやかに、かつ、一歩ずつ着実に前に進んでいきたいですね。