【24歩目】「まずはやってみる」寄付キャンペーン

こんにちは、認定NPO法人アカツキの永田賢介です。

『寄付者が主役のファンドレイジング〜ひとりでできぬもん!』では、アカツキ自身のファンドレイジングの実践やコンサルティングの経験から得られた学びや、考え方を、みなさんと共有していきます。

アカツキでは、以前は組織基盤を固め、充分に分析を行ってからファンドレイジングに取り組むことをお勧めしていました。
それは、例えば内部コミュニケーションが不十分であると、寄付を頂いた方にスタッフがお会いした際にお礼を言いそびれることがあったり、会計作業のフローが整っていないと、領収書やお礼状を発行できなかったり、間違ったりする恐れがあるからです。

【1歩目】ファンドレイジングと内部コミュニケーションの関連性

しかし、色々な団体の内部に入って支援させていただく中で、ここ数年は、少し違う考え方もあるなと思うようになりました。
というのも、丁寧な分析から始める組織基盤整備は重要ですが、「楽しくはない」し、「やりがいを感じにくい」からです。

チーム診断や現場のエピソード共有で、組織の強みや受益者からの嬉しい声を洗い出すことはできますが、それでも、人によっては前に進んでいない印象を受けるものです。
本当に組織を強くしたいなら、焦るのではなく、じっくりと組織の状態と向き合うべきですが、理想論だけを押し付けても、そこで働く「人」に寄り添っていることにはなりません。

そこで、「組織基盤整備」に取り組むモチベーションを上げ、維持するために、まずは1ヶ月ほどの短期・10〜30万円ほどの少額寄付キャンペーンをまずはやってみるのも、一つの手です。会議室のテーブルとホワイトボードでの分析とはまた違う情報や、支援者の声が、聞こえてくるようになります。

ただ、「まずはやってみる」寄付キャンペーンで注意すべき点が3つ。
①複数名のスタッフで実践すること
②お礼と報告は(多少遅れても)絶対にすること
③振り返りって検証・改善につなげること

これをやらずに、ただお金が集まって良かった!で終わると、「まずは」ではなく、「とりあえず」になってしまい、反省が生かされることはありません。
最悪の場合、支援者に不満や不信が起き、離れていく(2度と協力してもらえなくなる)ことも考えられます。

「まずはやってみる」寄付キャンペーンで、自分たちの活動を支援してくれる人が、少なくとも確かにいることを感じることができれば、同時に見えてきた組織の課題…例えば、ビジョンをうまく説明できない、寄付のお礼の担当が明確に決まっていない等 を改善していこうというモチベーション”も生まれます。
この時、資金調達は“目的”ではなく、内部で議論や対話を行うための“手段”とも言えます。

ツールやテクニックを使う場面と、その前提になる人への誠実さや真面目さ、そのバランスを常に取りながら、地道に活動を広げていくことが、「急がば回れ」の持続可能なファンドレイジングへの近道なのではないかと、思います。