『協力のテクノロジー』出版記念イベントを開催しました

NPO法制定の中心人物として尽力した、松原明さんが著者である「協力のテクノロジー」が出版されたことを記念して、4月17日(日)博多駅バスターミナルホールにて、松原さんをお招きしトークイベントを開催しました。


福岡県外からも含めて24人の参加者が集まり、久しぶりの対面企画は盛り上がりました。インターン生の林くん(松子)がレポートを書いてくれましたので、以下に掲載します。本の内容もこれから噛み砕き、実践につなげていきたいと思っています。

今回のイベントには「協力って何だろう?」という大きな問いを持って参加しました。会の中で松原さんは、合力(力を合わせる事)は、その使う力の違いから統治・交換・互恵・威信・協力の5つの種類に分けられると仰っていました。
その中でも、『こちらの目的実現が、相手の目的実現を手助けするゆえに、相手にこちらの目的実現に期待する行動をとらせる』とする合力が「協力」であり、その装置としてNPOが機能していくためには、協力に関係する者たちの相利(それぞれの利益)を実現できるような設計図を作っていく必要があると仰っていました。

「協力とは何だろう」という問いに関し、合力の5種類や、協力の種類、関係者マネジメントと組織マネジメントなど様々な考え方を知れて良かったです。なんとなく協力しているとか、なんとなくマネジメントしているみたいな状況では問題意識を持つことも、対処法を見つけていくことも難しいと思うので、抽象的に考えているものを言語化することって大事だと思いました。

関係者分析によって相利を見つけ、異なる目的を持った人とも協力していく際に、「相手のことを知ろうとする気持ち」や「自分がやりたいこと・求めることが周囲にどのような影響を考えるのかについて考える時間」は大切にされると思います。そういった点に私は相利を実現していく魅力を感じました。

イベント終了後、出席された方に行ったインタビューでは、
「活動の設計図を作ることができれば、活動を発展させることができるし、その設計図を広げていくことで自分たちの目指す社会の実現につなげていけると思った」
「誰かがリーダーとして主導権を取ってどんどん進めていくようなやり方もあるけど、協力しながら人を動かしていく方法があると知ることができた」
「協力の仕組みを体系的に理解することができたが、この仕組みを実践していくのは簡単な事ではないと思った」
といった感想が聞かれました。