私たちの理念

ビジョン ― 目指すべき社会像

持ち寄って働く、寄り合って暮らす。それぞれの『私たち』に拓かれた社会へ。

アカツキは、これまで私たちがお金に置き換えてきた人と人との協力関係を取り戻していくことで描かれる、ゆるやかで関係性の豊かな社会を目指します。
それは、「みんな一緒」でも、「私だけ」でもない、様々な『私たち』があちらこちらに存在し、互いに認め合いながら、また一方で互いの要望を
はっきり伝え、合意を形成しながら、拓かれた多様性のなかでともに生きてゆける社会です。

やっていること―ミッション

1 参加と協力の仕組みを育てる

寄付やボランティアをはじめとして、様々な形で人々が社会とつながり、協力しあうための、「器」と「仕組み」としてのNPOの役割を育てます。

2 試されない関係性を広げる

肩書きや収入、能力、容姿など、大小さまざまな評価、そして「あなたは何者であるか」という問いにさらされることのない、場や関係性を広げます。

私たちの姿勢

アカツキは、『持ち寄って働く、寄り合って暮らす、それぞれの私たちに拓かれた社会へ』をビジョンとして、2012年に立ち上がりました。NPO・市民活動を対象としたコンサルティングを主な事業としていますが、そこに「組織力アップ」や「社会課題の解決」のような言葉はありません。手段や成果を第一義的に置くのではなく、“どのように”という、プロセスの部分に意味付けをしています。

子どもの貧困や気候変動、自死念慮のような結果として起きる事象そのものにアクセスすることはもちろん必要です。しかし、それらの背景に、人と人の関わり方の問題があるのではないか、ということが、私たちの課題意識の根本にあります。

それぞれができることを持ち寄る、寄り合って生きていく、そのためには、助ける人/助けられる人、指示する人/指示される人、発信する人/受け取る人、話す人/聞く人…のような、非対称、または垂直的な関係ではなく、対等に話し合って物事を決めていく、そのような振る舞いや、文化が必要ではないでしょうか。

人が社会を変えるための手段や資源にされるのではなく、一人ひとりの人のいのちや尊厳を目的にしていくために。NPOや市民活動は、答えのない社会の中で、お金とも権力とも違う、「協力」を軸に人がつながる仕組みであり、その実践を自分たちの組織から育んでいきたいと思っています。

私たちの取り組み

コンサルティングというと、一般的なビジネスの世界では「助言」や「指導」とされることが多いと思います、しかし、アカツキの場合は、クライアントを主体とし、そのお話を“聞く”ことを主軸に据えています。元々の語源「consult(共に座る)」に近いものと言えるかもしれません。

ただ一口に“聞く”と言っても、黙って傾聴するというよりも、質問を重ねながら、積極的に整理していくスタイルです、漢字にする場合は「訊く」と表現する方が、よりイメージとして適したものだと思われます。2022年度に策定した、三期目の中期経営計画でも、私たちの仕事の在り方を、「『尋ねる→受けとめる→反応する』を根気よく繰り返す」ことだと定義付けました。

実際の事業の現場でも、私たちは代表や事務局長といったリーダーの参謀のようなには振る舞いません。むしろ、より現場に近い職員や理事にも一緒に打ち合わせに参加頂くようお願いし、その発言を促進・顕在化させ、複数の異なる視点や見解から、民主的な意思決定ができるようなお手伝いをしています。

市民の本当のニーズ、団体の運営に必要なアイデアは、やってきた外部者によってもたらされるのではなく、既に関わっている人たちの中から立ち現れてくるものだと私たちは考えます。だからこそ、安易なアドバイスではなく、クライアントの会員や寄付者、ボランティア、活動の受益者の声を聞くように努めています。

ロゴマークについて

私たちは、アカツキと関わるあなたにとっての『最初の希望』として、過去と未来を見つめながら、いまと真摯に向き合うことを約束します。

そのため、ロゴの形には「いびつながらも互いに寄り添い、決して独りにしない」という姿勢を、そしてロゴの色には「拓かれた明るい社会を迎える前の、夜明け前の時間(=暁)を担いたい」というメッセージを込めています。