ファンドレイジング・九州(FRQ)2017開催報告
地域発の寄付・会費集めの取り組み、仲間と参加を広げていく知見が九州から集まる、ファンドレイジング・九州2017(FRQ2017)を、9/30に開催しました。
アカツキからは、ファンドレイジング協会九州チャプター共同代表として、永田が実行委員会での企画と、当日の全体司会、そして福岡担当セッション2つに登壇しました。
オープニング・基調講演
福岡のセッション1「地道にこつこつ30万!急がば回れのファンドレイジング3つの事例」
誰でも簡単にお金集め ではなく、一見小さく見える30万円という金額も、実は一人一人の寄付者からすれば大切な・大きなお金だということを考え直すことからスタートしました。
ゲストはフェアトレード試食会の牛嶋麻里子さん、認定NPO法人ソルト・パヤタスの井上広之さん、そしてアカツキの永田賢介です。
3団体の事業内容や収入の規模、財源構成比、実際のファンドレイジングキャンペーンの施策をざっと駆け足で紹介したあと、実行委員の白神加奈子さんが肝いりで作ってくださった3×3のパネルをベースに、散りばめられたファンドレイジングの大切なキーワードを使ってトークを進めました。これがほんとのパネルディスカッション!?
参加者が興味をもった順にパネルをめくることで
「信頼貯金」→「日常こそがファンドレイジング」
「赤字から始めよう」→「価値は支援者が決める」
「巻き込まない」→「対等性」
などなど、私たちが大切にしている考え方や、それが現場でどのような現象、エピソードになったかをご紹介しました。
終了後の懇親会では、「東京の有名な団体でなくてもファンドレイジングできると思えた」「具体的なポイント・やるべきことがわかった」などの嬉しい声をいただくことができました。
まだまだ地域には、規模は大きくなくニュースにはならないけど、地道に人のつながりを紡いでいくようなファンドレイジングの実践があります。それを掘り起こしていくのも我々の役割の一つと考え、今後も頑張っていきたいと思いました。
福岡セッション2「IFC Asia〜10人の日本人がタイで学んだ、寄付者中心のファンドレイジング〜」
6月にタイのバンコクで開催された国際ファンドレイジングカンファレンスに参加した日本人10人のうち、関東は「お宝エイド」の三井恒雄さん、関西は「office musubime」の河合将生さん、九州は「アカツキ」の永田賢介 がお届けしました。
そして、事前には告知していませんでしたが、現在イギリス在住の松浦純子さんもテレビ電話で登場。そもそもIFCがオランダで毎年開催されていたこと、その運営のホスピタリティや、ファンドレイザーの技術よりも寄付者の想いを大事に考える独自性、初アジア大会の3日間のプログラムの流れなどをオリエンテーション的に説明して頂きました。
実は神奈川でも開催されたこの報告会。先に10名の報告を1人1枚のスライドにまとめており、それを元にメンバーが気になった言葉や、場面の写真を紹介しました。
そこから、参加者同士のシェアを経て、さらにキーワードを深堀り。「セルフの概念の拡大」という研究者の言葉からは、NPOが中心で周囲に支援者がいるのではなく、まず支援者個人を中心に置き、その個々人が異なる関心を持っている前提で、NPO側がどのようにその人に関心にアプローチしていけるか考えることなどが紹介されました。
他にも当日話しきれなかった内容は、こちらアカツキ永田のブログにもまとめています。
今、「寄付者中心のファンドレイジング」が注目を浴びているとするのであれば、私たちはこれまで何を中心に考えてしまっていたのか?謙虚に振り返ること。そして、まだ大きな流れや傾向が掴みきれていないアジアのファンドレイジングについて、引き続き考え調べていきたいと思いました。
振り返り・シェアリング
そのほか、当日全体のフォトアルバムや開催レポートはこちらの公式サイトをご覧ください
→ https://fundraisingkyusyu2.wixsite.com/frq2017/photo