SROI勉強会を開催しました
2014年9月19日、NPO法人アカツキと福岡市職員の有志の共催で、SROI勉強会を開催しました。
当日はNPO、シンクタンク、金融関係のビジネスパーソン、税理士など、多彩な方々が20名近く参加し、SROIの概念や測定方法を学んだのち、今後の活用案について、ディスカッションを行いました。
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SROIとはSocial Return on Investment(社会的投資利益率)のことで、ROIに貨幣換算した社会的便益を組み合わせた指標です。Input(時間や労力などのコスト)に対して、Output(直接的な成果)ではなく、Outcome(社会的成果)に重点を置いた、社会的インパクト評価のひとつです。
例えば、マイクロソフトが実施した若者UPプロジェクトでは、若者への就業支援プログラムへの参加者数というOutputではなく、それにより生まれた実際の就業数を成果とし、その社会的便益を給与向上、社会保険料の増加、税収の増加などの視点で貨幣換算を行い、SROIの数値を算出しています。
当日は、ワンコイン健康診断サービスを提供している社会的企業であるケアプロのプレゼン動画を紹介。社会的価値の算出という概念がすっと理解できる動画です。
お金という共通の評価軸を持たない非営利組織にとって、社会的価値の数値化・見える化は非常に重要なポイントです。
一方で、ディスカッションでは、「フレームワークの正しさや数値の精度ももちろん重要だが、本当に大切なのはステークホルダーと価値観を共有する手段とすること」という声もあがりました。また、「恣意性には気をつけること」、「金銭以外のアウトカムやビジョンを考えることでスタッフの目線が上がること」などの意見も共有されました。
最後は参加者の方と懇親会。
成果に責任を持つということに対して、自らの成果の定量評価は重要です。一方で、どうしても数値に現れない、あるいは数値評価が適さない場面・事柄同時に存在します。定量評価と定性評価、成果評価とプロセス評価など、様々な切り口を持ち、多面的な評価を行っていけることが大切だと思います。
今後も継続して勉強会を実施する予定です。次はどんな話題が出るかとても楽しみです。